
交通の要衝である品川駅周辺の再開発で進化を続ける品川区は、都心でありながら、旧東海道の宿場町として栄えた歴史的な街並みも残っています。新旧が融合したこの街では、住民のお墓に対する考え方も多様化しています。
品川区の住民が直面する代表的なお悩みは大きく二つに分けられます。
この記事では、品川区にお住まいの方や区内の霊園・寺院にお墓をお持ちの方に向けて、この二つの悩みに寄り添いながら、品川区での墓じまい・改葬をスムーズに進めるための具体的な手続き・費用、そして品川区ならではの供養の選択肢を、お墓の専門行政書士が解説します。
墓じまいは、単なる墓石の撤去ではなく、ご先祖様の大切な遺骨をどう供養するかという重要な決断です。ここでは、品川区の住民が抱える代表的なお悩みに沿って、最初に行うべき準備を解説します。

歴史ある寺院が多い品川区では、墓じまいが「寺じまい」と結びつくケースも少なくありません。代々続いてきたお付き合いを解消する際は、感情的な対立を避け、丁寧な対話が不可欠です。
「歴史ある寺院が多い品川区では、墓じまいが「寺じまい」と結びつくケースも少なくありません。代々続いてきたお付き合いを解消する際は、感情的な対立を避け、丁寧な対話が不可欠です。
もし、ご住職との話し合いに不安がある場合は、ご自身のお気持ちや改葬の理由をお手紙に整理してから相談に臨む方法があります。当事務所は、ご依頼者様のお気持ちを整理し、ご住職へ失礼のないよう伝えるための文書作成のサポートやどの様にご住職にお話しすればよいのかなど一般的なマナーについてのアドバイスもさせて頂きます。
→ ご住職への具体的な伝え方については【墓じまい】ご住職への話し方 をご参照ください。

地方に実家のお墓があり、仕事や家庭の事情でお墓参りが難しい方も多いでしょう。この場合、まず品川区内のアクセスの良い納骨堂や、管理負担がない永代供養墓、自然志向の樹木葬など、新しい供養先を決める必要があります。
また、地方のお墓を墓じまいして品川区に改葬するには、現地の墓地管理者や役所との煩雑な連絡調整が必要になり、どうしても時間と労力がかかります。
特に、遠方にある墓地の管理者から、改葬許可申請に必要な埋葬証明書をもらい、管轄の自治体に申請するには、時間が掛かる場合があります。当事務所は、ご依頼者様が現地へ足を運ぶことなく、地方自治体との手続きを一括で代行しスムーズな改葬手続きを行わせて頂きます。
→ 遠方のお墓の手続きについては【遠方のお墓】墓じまい手続きの流れと注意点 をご参照ください。

墓じまいの中心となる行政手続きは、法律で定められた「改葬許可証」の取得です。品川区の墓地を墓じまいする場合、品川区役所に申請します。
品川区役所へのアクセスは、JR京浜東北線・東急大井町線・りんかい線「大井町駅」から徒歩5分と非常に便利です。また、京浜急行線「青物横丁駅」からも徒歩12分でアクセスできます。主要駅からのアクセス情報も把握しておくと、手続きがよりスムーズになります。
※品川区では、改葬先墓地の使用許可証の原本提示や受入れ証明書の提出は不要になります。従って改葬先の霊園等が決まっていれば契約を後で行うことも可能です。
※【郵送申請の注意点】 品川区では郵送での申請も可能です。ただし、書類不備があると手続きが遅れるため、返信用封筒(切手貼付)と日中連絡が取れる電話番号を記載しておくことが重要です。

墓じまいの費用は、主に墓石撤去費用、お布施・離檀料、改葬先の費用で構成されます。都心部である品川区ならではの費用の特徴も理解しておくことが重要です。
1㎡あたり10万〜20万円が目安です。都心部の墓地は通路が狭く、重機が使えないため手作業になる場合があります。これにより費用が割高になる可能性もあるため、事前に複数の石材店から見積もりを取りましょう。
→ 石材店の選び方については【墓じまい】石材店の選び方と費用 で詳しく解説しています。
お墓から魂を抜くための「閉眼供養」や、お寺の檀家をやめる際の「離檀料」です。閉眼供養のお布施は3万円〜5万円程度が相場になります。離檀料は寺院によって請求される場合とされない場合があり、寺院により金額も異なります。
ちなみに霊園等の墓地を墓じまいする場合、閉眼供養を行わない方もおります。また、改葬(納骨)先の霊園においても開眼供養を行わない方もおります。但し、寺院墓地の場合は、原則、供養を行います。霊園の場合、供養を行うかどうかはご自身のお気持ち次第ともいえます。
新しい供養方法によって費用は大きく異なります。
→ 品川区の墓じまい費用を安く抑える方法については、【墓じまい費用】安く抑える方法と相場 や【改葬費用】お墓の引越しにかかる費用と相場 をご覧ください。
墓じまいの後、遺骨をどこに供養するかは最も重要な決断です。品川区の地理的特徴や住民のライフスタイルに合わせて、供養先の選択肢を3つのタイプに分けてご紹介します。

品川区や近隣区には、都心からのアクセスが良く、バリアフリー設備が整った屋内型納骨堂が増えています。
納骨堂の費用は、収蔵する遺骨の数や使用期限、個別安置か合祀かなどによって大きく異なります。
→ 品川区で納骨堂を選ぶときの費用と注意点について詳しくは【納骨堂とは】選び方・費用・注意点を解説 をご覧ください。

自然志向の方や、お墓の管理負担をなくしたい方には樹木葬が選ばれています。品川区内の寺院や近隣の霊園でも、樹木葬プランが増加傾向にあります。
樹木葬は、庭園型や里山型など、様々なタイプがあります。
→ 樹木葬について詳しくは【樹木葬】基礎知識・選び方 をご参照ください。

品川区には区営霊園がないため、近隣の都立霊園へのアクセスが良好です。特に、青山霊園や多磨霊園は品川区民の改葬先として多く選ばれています。
・都立 青山霊園(港区): 品川駅から地下鉄やバスを利用してアクセス可能であり、都心にありながら広大な敷地を持つ格式高い霊園です。但し非常に人気が高いため、抽選になかなか当選しない場合もあります。
→ 青山霊園の詳細は【青山霊園】墓じまい・改葬手続き代行 をご覧ください。
・都立 多磨霊園(府中市): 都内最大の公営霊園です。広々とした敷地と豊かな緑が特徴で、永代供養墓や樹林墓地など多様な供養方法があります。品川区からのアクセスは、JR山手線・京王線・西武多摩川線などを乗り継いで行く方法や、車を利用する方法があります。
→ 多磨霊園の詳細は【多磨霊園】墓じまい・改葬手続き代行 をご覧ください。
・都立霊園の募集:都立霊園は常時募集しているわけではなく、公募時期や応募資格が定められています。品川区民は東京都内に5年以上在住しているなどの条件を満たせば申し込むことができます。
→ 都立霊園の申込方法や要件は【都立霊園】申込方法・要件・墓地の種類を解説 をご覧ください。

当事務所では品川区在住の方を含め都内の方から多くのご相談・ご依頼を頂いております。特に地方の墓地を墓じまいして、ご自宅の品川区、あるいは近辺の永代供養墓に改葬したいとのご相談が一番多くなっております。
次に品川区内にある墓地を墓じまいして、近隣の永代供養墓へ改葬したいとのご相談が続いています。品川区周辺には格式と伝統のある寺院がありますが、当事務所へご相談頂く方は民営の霊園選ばれる割合が多くなっております。
実際に、ご相談頂いた際には、打ち合わせの際にご希望をお聞きします。改葬先が既に決まっている場合は、その改葬先にて改葬許可申請を行います。未定の場合は、改葬先選びのアドバイスやサポートも行わせて頂きます。もし、ご自宅の品川区内または周辺の妙國寺(樹木葬)や大井町浄苑(屋内型納骨堂)などへの改葬をお考えの場合は、お墓手続き専門である当事務所へ是非ご相談ください。
・経験に基づく施設連携:これらの施設への改葬は、契約内容や永代供養の期間に関する確認が重要です。当事務所は、施設の管理者との連絡調整にも精通しており、契約前の不安点解消までサポートいたします。
・費用相場の実態: 品川区の納骨堂費用は相場(100万〜200万円程度)が都心水準ですが、当事務所は費用対効果の高い供養先選びを中立的な立場からアドバイスいたします。
→ 当事務所のその他の事例は「事務所実績」をご覧ください。

A1:一般的なお墓の場合、10万円~30万円程度になる場合が多いですが、墓石が多い場合や面積が広い場合、狭い墓地での手作業が必要になる場合は割高になる傾向にあります。当事務所の経験上、面積が一般的なお墓より大きい場合50万円~100万円程度の撤去費用になる場合があります。
A2:都立霊園は申し込みに居住年数などの条件があり、抽選制です。改葬許可証の取得や、書類の準備を計画的に進める必要があります。なお、品川区から一番近い都立霊園は青山霊園になりますが、非常に人気がある霊園のため競争率が高い状況にあります。(応募は通常一年に一度。)
A3:品川区役所への手続きは郵送でも可能です。また、お墓の手続きを専門とする行政書士に依頼すれば、書類の作成から申請まで一括で代行できます。ご自身で郵送手続きを行う場合、書類に不備があると更に時間が掛かることになります。申請にご不安がある場合は専門行政書士にご相談ください。
A4:はい、可能です。手元供養と呼ばれ、宗教や形式にとらわれずに供養できます。ただし、将来的なことも考慮して、親族間で十分に話し合っておくことが大切です。
→ 手元供養については【手元供養】注意点と知っておくべきこと をご覧ください。
A5:永代供養の期間や費用、交通アクセスの良さに加え、管理体制がしっかりしているかを確認することが重要です。必ず見学をした上で契約することをおすすめします。見学された際には、設備(トイレ・休憩施設・売店など)の充実さや清潔さも確認しておきましょう。
墓じまいするには墓地返還手続きが必要になります。散骨をお考えの場合は、墓地管理者に相談し墓地返還の手続きについて確認しておきましょう。次に散骨業者を選定し見積書の取得、提出する書類など確認します。
必要書類の確認後、準備を行い遺骨の取出し日、散骨の日を関係先と日程調整します。なお、散骨の場合、改葬には当たらない為、役所への申請は不要になります。(通常、申請不可)
→ 墓じまいから散骨を行う場合は【墓じまいから散骨へ】手続きの流れと注意点 をご参照ください。

品川区での墓じまい・改葬は、多様な選択肢がある一方で、複雑な手続きや人間関係の悩みも伴います。特に、お墓の歴史が深い地域では、丁寧な対応が不可欠です。
大塚法務行政書士事務所では、品川区の墓じまい・改葬を含む都内全域で数多くのサポート実績があります。お客様のお悩みに寄り添い、行政手続きの代行から新しい供養先の選定、費用のアドバイスまで、一貫してサポートします。
品川区で墓じまいや改葬を検討されている方は、まずはお気軽に専門家にご相談ください。
大塚法務行政書士事務所 行政書士 大塚博幸

【 メディア掲載・著書・講演実績 】
・大塚法務行政書士事務所は、お墓に関する専門家として、これまで様々なメディアで取材を受け、記事掲載や講演を行ってまいりました。詳しくは、こちらからご覧ください。

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