
杉並区は、JR中央線(阿佐ヶ谷駅・荻窪駅)、京王井の頭線(永福町駅・西永福駅)、東京メトロ丸ノ内線(南阿佐ヶ谷駅・新高円寺駅)など複数路線が通り、都心へのアクセスが非常に良好な住宅街です。
善福寺川緑地や和田堀公園、桃井原っぱなどの緑地もあり、閑静で暮らしやすい街として人気です。しかし、近年、杉並区在住の多くの家庭が、お墓の管理負担や後継者不在といった悩みを抱えています。
・遠方のお墓の管理負担:地方の実家や親族墓地への移動が大変で、定期的な参拝が困難になっています。高齢化や多忙な生活で墓守の時間が取れません。
・後継者不在とライフスタイルの変化: 少子化や核家族化で、墓石を代々継承できない家庭が増加しています。永代供養墓や樹木葬など、管理負担の少ない供養方法を選ぶ方が増えています。
この記事は、このような杉並区の皆さんの具体的な悩みに寄り添い、解決の道筋を示すための専門的なガイドです。
墓じまいは単なる物理的な作業ではありません。ご先祖様への感謝と家族の未来の供養を考える人生の選択です。手続きの全体像を把握し、冷静に準備を進めることが成功の鍵となります。
墓じまいから改葬(お墓の引っ越し)までの手続きは、主に5つのステップで進みます。
①家族・親族との話し合い: 後々のトラブルを避けるため、まずはご家族や親族の同意を得ることが最も大切です。
②新しい供養先の検討と決定: お墓を撤去した後の遺骨の供養先を決めます。永代供養墓、樹木葬、納骨堂など、杉並区で人気の選択肢をこの段階で検討します。
③杉並区役所での行政手続き: 改葬には必ず「改葬許可証」が必要です。現在の墓地所在地の自治体で、この許可証を取得します。
④閉眼供養と墓石撤去:寺院の僧侶にお願いして閉眼供養(魂抜き)を行った後、石材店に依頼して墓石を撤去し、墓所を更地に戻します。
⑤新しい供養先での納骨:取得した改葬許可証を提出し、新しい供養先で遺骨を納骨します。必要に応じて開眼供養を行います。
墓じまいの具体的な手順については、お墓じまいマニュアルを、改葬の手続きについては、改葬マニュアルをご参照ください。
墓じまいの費用は、大きく以下の3つに分かれます。
1平方メートルあたり10万円〜20万円が目安です。
閉眼供養のお布施は3万円〜5万円程度が相場になります。離檀料は寺院との関係性や慣習によって大きく変動します。
墓じまいにかかる費用を安く抑える方法については、墓じまい費用を安く抑える方法と相場 を、改葬にかかる費用については、 お墓の引越しにかかる費用と相場 も参考にしてください。
改葬許可証の取得は、墓じまいの手続きの中心です。杉並区での手続きを円滑に進めるための具体的な情報を提供します。
改葬許可申請には、以下の書類が必要です。
杉並区の場合、申請書は区役所HPからダウンロードできません。上記の窓口で入手するか、区民課戸籍係に郵送で請求します。(杉並区役所の改葬許可申請ページ)
【郵送請求する場合の注意点】
改葬許可申請書は、1柱につき一枚必要になりますので、遺骨数に合わせて請求してください。なお、・請求する際には、返信用封筒に切手を貼り、ご自身の氏名・住所を記載したものを同封して郵送して下さい。
改葬許可申請には、現在所有する墓地の管理者から埋葬されている遺骨の証明をしてもらう必要があります。杉並区の改葬許可申請書には、証明欄がありますので、そちらに記載してもらうか、別途、埋葬証明書を発行してもらうか、いずれかの方になります。
改葬先の使用許可書(原本)または受入れ証明書(原本)が必要になります。
改葬許可申請を全て記入し、墓地管理者の埋葬証明も頂いたら上記添付書類も併せて、杉並区役所 区民課戸籍係(区役所1階3番)に提出します。
郵送で申請する場合には、返信用の封筒、使用許可書を添付する場合は、使用許可書の原本とコピーを併せて郵送してください(原本は、改葬許可証と併せて返送されます。)。大切な書類ですので、配達記録のつくレターパック等にてお送りすることをお勧めします(書類に不備があった場合のため、連絡先を記載しておきましょう。)。
改葬許可申請書の記入は、【改葬許可申請書】取得・記入方法と必要書類 も参考にご覧ください。
杉並区には区営霊園はありませんが、多様な供養方法のニーズに応える選択肢が豊富にあります。
・都立多磨霊園: 日本初の公園墓地であり、都内最大の面積を持つ広大な霊園です。杉並区からのアクセスも良く、永代供養墓や樹林墓地など、多様な供養方法を提供しています。多磨霊園の詳細は【多磨霊園】墓じまい・改葬手続き代行 をご覧ください。
・都立小平霊園: 自然環境が豊かで、多磨霊園と同様に杉並区からも応募可能です。小平霊園の詳細は【小平霊園】墓じまい・改葬手続き代行 をご覧ください。
都立霊園は費用が安価である一方、公募制であり、応募には居住年数などの条件があります。また、抽選になるため、必ず利用できるわけではないことに注意が必要です。都立霊園の申込方法については、都立霊園の申込方法・要件・墓地の種類で詳しく解説しています。
杉並区内には、後継者不要の永代供養墓や、自然志向の樹木葬、アクセスが良い納骨堂など、新しい供養方法を提供する施設が多数あります。
永代供養墓: 杉並区内の寺院や民営霊園が提供する、後継者不要の永代供養墓が増えています。特に、歴史ある寺院が管理する永代供養墓は、定期的な法要や供養が約束されているため、安心感を得たい方に選ばれる傾向があります。
納骨堂:阿佐ヶ谷・荻窪駅周辺には、駅から徒歩圏内にあるアクセス便利な納骨堂があります。屋内施設のため天候に左右されずにお参りができ、管理の手間もかからない点が大きなメリットです。都心部では、ICカードを使って参拝する機械式の納骨堂も人気を集めています。
樹木葬:自然に還る供養を希望する方に人気です。杉並区内でも、寺院の境内を利用した樹木葬が増えており、緑に囲まれた静かな環境で安らかに眠りたいというニーズに応えています。個別埋葬と合祀(共同埋葬)のタイプがあり、費用や供養の形式に合わせて選ぶことができます。
後悔のない供養先を選ぶために、以下の点をチェックしましょう。
供養先選びのチェックポイントは、お墓選びで後悔しないための確認ポイント も参考にご覧ください。
当事務所には、杉並区の皆さまから日々、様々なお墓の相談が寄せられています。
故郷のお墓をご自宅の近くへ改葬したいとのご相談。墓じまい立会いから改葬許可申請書の取得、納骨先の手続きなど一式のサポートを行わせて頂きました。
現在所有する寺院墓地を墓じまいして、費用があまり掛からない永代供養墓へ改葬したいとのご相談。石材店からの見積書の取得、改葬先の永代供養墓のご紹介、その他、手続き一式をサポートさせて頂きました。
杉並区の方から当事務所に頂くご相談例としては、遠方にあるお墓を墓じまいしてご自宅近くに改葬したい。承継者がいないため、今のうちに墓じまいして永代供養墓へ改葬したい。この2つのご相談が最も多くなっております。
ご相談頂いた際には、どのように進めればよいか、費用はどれくらいかかるのか、改葬先の選び方など、わかりやすく丁寧に説明させて頂いております。何から始めてよいかわからない方も是非、当事務所にご相談ください。
杉並区にお住まいの方からよくいただく質問にお答えします。
A1:一般的なお墓の場合、墓石の撤去費用で約20~50万円程度になることが多いです。お布施や新しい供養先にかかる費用は別途必要になります。
A2:はい、取得できます。現在お墓がある場所が杉並区内であれば、杉並区役所に申請します。
A3:はい、あります。永代供養墓、樹木葬、納骨堂などがそれに当たります。
A4:法律上の義務ではありませんが、寺院墓地の場合は原則として行うのが一般的です。
お墓の手続き相談・代行(大塚法務行政書士事務所)によく頂く質問は【お墓の手続き】よくある質問Q&A をご覧ください。
杉並区(阿佐ヶ谷・荻窪・高円寺・西荻窪など)での墓じまい・改葬は、手続き・費用・親族関係など多岐に渡ります。
都立霊園という費用を抑えられる選択肢がある一方で、その公募や抽選にはハードルが存在します。また、離檀や墓石の撤去には、地域特有の慣習や専門的な知識が求められるため、多くの人が不安を感じるものです。
当事務所は、杉並区での豊富なサポート実績があります。お客様一人ひとりの状況に寄り添い、行政手続きの代行から、ご要望に合わせた新しい供養先の選定、費用の適正化に関するアドバイスまで、一貫してサポートします。
お墓の問題で悩んだ際は、まずは専門家にご相談ください。
大塚法務行政書士事務所 行政書士 大塚博幸
【 メディア掲載・著書・講演実績 】
・大塚法務行政書士事務所は、お墓に関する専門家として、これまで様々なメディアで取材を受け、記事掲載や講演を行ってまいりました。詳しくは、こちらからご覧ください。
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