【練馬区】墓じまい・改葬完全ガイド|専門家が手続き・費用・供養先を徹底解説

【練馬区】墓じまい・改葬完全ガイド|専門家が手続き・費用・供養先を徹底解説

練馬区での墓じまい・改葬の流れや費用、必要書類を専門行政書士がわかりやすく解説。練馬区民が改葬先として検討できる、近隣の都立多磨霊園・小平霊園や、区内の永代供養墓・樹木葬など多様な供養方法も紹介します。
行政書士 大塚博幸
行政書士 大塚博幸

はじめに:緑豊かな練馬区で考えるお墓の未来

練馬区(石神井公園)の風景
東京23区の北西部に位置する練馬区は、石神井公園や光が丘公園に代表される緑豊かな環境が特徴です。武蔵野の面影が残るこの穏やかな街では、都心へのアクセスが良い一方で、高齢化も進んでおり、近年、お墓に関する悩みを抱える方が増えています。


「地方にあるお墓の管理が大変」「お墓を継ぐ人がいないので将来が不安」といったお悩みは、決して珍しいことではありません。


この記事は、練馬区にお住まいの方や、区内の霊園に墓所を持つ方が、墓じまいや改葬(お墓の引越し)をスムーズに進められるよう、専門家である行政書士が作成したものです。練馬区の地域性を踏まえた手続きの流れ、費用、供養方法について、詳しく解説していきます。



1.練馬区での墓じまい・改葬の進め方

練馬区での墓じまい・改葬の進め方
墓じまいは、単にお墓を撤去して終わりではありません。法律(墓地埋葬等に関する法律 第5条・第8条)に基づき、埋葬されている遺骨を別の場所へ移す「改葬」という手続きが伴います。この手続きには、必ず「改葬許可証」が必要です。

(1)墓じまい・改葬の全体像


墓じまいは、まずご親族との間で話し合いを行い、合意を得ることから始まります。次に、お墓を撤去した後の新しい供養先を決定します。その後、練馬区役所に改葬許可を申請し、許可証を取得します。許可が下りたら、お墓で閉眼供養(魂抜き)を行い、墓石の撤去を行います。最後に、新しい供養先へ遺骨を納骨します。


より詳しい流れは、お墓じまいマニュアル改葬(お墓の引越し)マニュアル をご参照ください。

2. 練馬区役所での改葬許可手続き

練馬区役所での改葬許可手続き
墓じまいの中心となる行政手続きは、練馬区役所での「改葬許可申請」です。申請窓口や必要書類を事前に把握しておくことで、手続きが円滑に進みます。

申請窓口とアクセス
窓口: 練馬区役所 区民部 戸籍住民課
  • 戸籍第一係(本庁舎2階)電話:03-5984-4530(直通)
  • 戸籍第二係(石神井庁舎2階)電話:03-3995-1105(直通)
住所:
  • 本庁舎: 〒176-8501 練馬区豊玉北6丁目12番1号
  • 石神井庁舎:〒177-8509 練馬区石神井町3丁目30番26号
必要書類

練馬区の改葬許可申請に必要な書類
改葬許可申請には、以下の3つの書類が必要です。

 

① 改葬許可申請書: 練馬区役所の戸籍住民課の窓口で入手するか、練馬区のウェブサイトからダウンロードできます。
練馬区の改葬許可申請はダウンロードページ(練馬区HP)

 

② 埋葬証明書: 現在お墓がある墓地の管理者に、遺骨が埋葬されていることを証明してもらいます。改葬許可申請書の下部に埋葬証明の記入欄があるため、そちらに記入・押印してもらう場合は別途取得する必要はありません。

 

 受入証明書:新しい供養先(永代供養墓や納骨堂など)が、遺骨を受け入れることを証明する書類です。使用許可証または墓地使用契約書でも可。これらの書類は原本とコピーを併せて提出します。(受付時に原本が返還されます。)

 

④ 承諾書(申請者と墓地使用者が異なる場合):改葬許可申請者と改葬先の墓地使用者(所有者)が異なる場合に必要になります。


郵送する場合の注意点 

練馬区へ郵送で申請する場合の注意点
練馬区区役所へ郵送して手続きを行う場合は、上記書類と併せて切手を貼った返信用封筒も併せて郵送してください(返信用封筒には申請者の住所を記載)。なお、書類に不備があった場合のために連絡がつく電話番号も書いておきましょう。

3. 費用と対策:練馬区で後悔しないためのコスト管理

墓じまいの費用は、主に以下の3つの要素で構成されます。練馬区で墓じまいを行う場合、これらの費用の内訳を理解することで、予算オーバーを防ぐことができます。

(1)墓じまいの費用内訳

練馬区で墓じまいに掛かる費用

①墓石撤去費用 

現在のお墓を解体し、更地に戻す費用です。一般的な相場は1平方メートルあたり10万円〜20万円が目安ですが、お墓の大きさや石材の量、重機が入れない狭い墓地での手作業が必要な場合などは費用が高くなる可能性があります。


②お布施・離檀料 

墓じまいの際には、お墓から魂を抜く「閉眼供養」を行います。この際のお布施は3万円〜5万円程度が相場です。また、寺院の檀家をやめる場合は、寺院の慣習により「離檀料」を求められることがありますが、法的な基準や相場はありません。離檀料を巡るトラブルを避けるためにも、誠意を持って丁寧な話し合いをすることが重要です。


墓じまいのお布施については【墓じまいのお布施】相場・渡し方・注意点 をご覧ください。


③新しい供養先の費用
 

改葬先のお墓に掛かる費用
新しい供養先によって費用は大きく異なります。

 永代供養墓

永代供養墓の合祀(他の遺骨と一緒に埋葬)が費用が一番安価となり次に個別埋葬(骨壺のまま埋葬)、区画購入(墓地の一区画を購入)といった順で費用が高くなります(費用相場5万円~200万円程度)。

・永代供養墓の選び方は【改葬後】永代供養墓の選び方 をご覧ください。


 納骨堂

納骨堂は20万円程度からになりますが、都心部での機械式納骨堂などは80万円以上の費用が発生します。また毎年維持管理費が掛かる場合もありますので事前に確認しておきましょう。(費用相場20万円~200万円程度)

・納骨堂の選び方や注意点は【納骨堂とは】選び方・費用・注意点 をご覧ください。


 樹木葬

樹木葬は近年人気があり、そのニーズに答えるため様々な形式の樹木葬が用意されいています。上記の永代供養墓と同様に合祀タイプから区画で購入するタイプなど様々です。13回忌、33回忌などの節目に合祀される形式と永年に渡り遺骨を埋葬し、そのまま自然に還す形式があります。(費用相場10万円~80万円程度)

・樹木の選び方については【樹木葬】基礎知識・選び方 をご覧ください。


 散骨

墓じまいをしたご遺骨の供養先として散骨を選ぶ方も多くなっております。お墓に埋葬し将来的に他の遺骨と一緒にされるなら自然に還してあげたいと考え散骨を選ぶ方がおります。また費用も業者委託の場合3~5万円/1柱とお墓に埋葬するより安く済む場合があります。

・散骨の詳細な費用や注意点は【散骨の基礎知識】費用・注意点を解説 をご覧ください。

(2)費用を抑えるためのポイント

練馬区で墓じまい費用を安くするためのポイント

複数の業者から見積もりを取る

 墓石撤去費用は石材店によって異なります。複数の業者から相見積もりを取ることで、適正な価格を把握できます。石材店の選び方については、【墓じまい】石材店の選び方と費用 を参考にしてください。


管理費が不要な供養先を検討する

 永代供養墓や合祀墓など、年間管理費が不要な供養先を選ぶことで、長期的な費用負担を大幅に減らすことができます。費用相場については、【墓じまい費用】安く抑える方法と相場【改葬費用】お墓の引越しにかかる費用と相場 もご覧ください。

4.練馬区民が選ぶ供養の選択肢:近隣都立霊園と新しい供養のカタチ

墓じまい後の遺骨の行先は、練馬区の地域性を考慮した多様な選択肢があります。広大な都立霊園へのアクセスが良い練馬区ならではの供養方法をご紹介します。

(1)練馬区外にある都立霊園への改葬

小平霊園の樹木葬
練馬区内に区営霊園はありませんが、都立霊園は改葬先として人気があります。ただし、都立霊園は費用が安価な一方で抽選制であり、申し込みには居住年数などの条件が定められています。都立霊園の申込方法や要件は、【都立霊園】申込方法・要件・墓地の種類を解説で詳しく解説しています。


・都立 多磨霊園(府中市): 練馬区の南西に位置する府中市にある、都内最大の公営霊園です。広大な敷地と豊かな緑が特徴で、永代供養墓や樹林墓地など、多様な供養方法を提供しています。


・都立 小平霊園(小平市):練馬区の西側に位置し、小平市にある都立霊園です。都心から離れているため、多磨霊園と同様に広々とした空間で静かに供養したい方に人気です。

(2)練馬区内の新しい供養のカタチ

光が丘駅周辺の納骨堂
練馬区内には、後継者不要の永代供養墓や、自然志向の樹木葬など、多様な供養方法を提供する施設があります。


・石神井公園・練馬高野台駅周辺:このエリアには、歴史ある寺院が点在しています。近年、これらの寺院では、後継者がいなくても安心な永代供養墓や、自然志向の樹木葬を提供する施設が増えています。


光が丘駅周辺: 団地や新しい住宅地が広がる光が丘エリアでは、アクセスが良く、モダンなデザインの納骨堂が増加傾向にあります。


ご自身に合った供養方法を選ぶには、それぞれの特徴を理解することが大切です。

5. 専門家によるサポート事例とよくある質問(FAQ)

当事務所では、練馬区にお住まいの方から、多岐にわたるご相談をいただいてきました。

(1)練馬区のサポート事例

大塚法務行政書士事務所の練馬区での墓じまいサポート事例

ケース1:多磨霊園の墓じまい~ご自宅近くの永代供養墓へ改葬

練馬区在住のお客様からが多磨霊園に所有するお墓の墓じまいに関するご相談を頂きました。お墓の承継者がいないため、今のうちに永代供養墓へ改葬したいとのお話でした。


多磨霊園は都立霊園のため、墓地返還手続きや改葬手続きなど基本的な手続きは管理事務所で行う必要があります。当事務所では委任状を頂き返還から改葬までの手続き一式を代行させて頂きました。当日は当事務所立会いのもとご遺骨の取出しからご納骨まで行わせて頂きました。お客様は後日お墓詣りにいかれたとのことでした。


ケース2:練馬区内の寺院墓地を墓じまい~永代供養墓へ改葬

練馬区に所有するお墓を墓じまいして永代供養墓へ改葬したいとのご相談。改葬許可申請をはじめ、石材店からの見積書の取得、改葬先のご紹介まで行わせて頂きました。当事務所でご紹介させて頂いた永代供養はご遺骨1柱3万円~納骨できるため、なるべく費用を安くとお考えの方にご紹介させて頂いております。

(2)よくある質問(FAQ)

お墓じまいでよく頂く質問(練馬区)

Q1:練馬区で墓じまいに補助金はありますか?

A1:現在、練馬区独自の墓じまい補助金制度はありません。ただし、葬儀費用を補助する制度など、別の公的支援制度はあります。


 
Q2:改葬許可申請は代理人に依頼できますか?

A2:はい、可能です。お仕事などで時間が取れない方は、行政書士に依頼することで、書類作成から申請まで一括で代行できます。


 
Q3:寺院との離檀交渉が不安です。どうすればいいですか?

A3:まずは、お寺への感謝の気持ちを伝え、誠意をもって相談することが大切です。一方的に決定事項を伝えるのではなく、まずは相談というかたちからお話をしてみてください。


 
Q4:練馬区から都立霊園へ改葬する際の注意点は?

A4:都立霊園は抽選制のため、必ずしも希望通りに改葬できるとは限りません。申し込み条件(練馬区に5年以上在住しているなど)や募集時期を事前に確認し、計画的に進める必要があります。


 
Q5:墓じまいから改葬(納骨)まで、いくらくらい必要ですか?

A5:一般的な墓地の場合、撤去費用が20万円~30万円程度、お布施(閉眼供養を行う場合)3万円として、改葬先が永代供養墓(合祀)を選択しご遺骨が2体で10万円とすれば、合計で最低でも20万円+3万円+10万円=33万円の費用が必要になります。


但し、お墓の形状により撤去費用が異なります。また改葬先もどのよう墓地を選ぶかにより数万円~100万円以上になりますので、まずは予算の総額を決めて、見積書を取得しながら進めてください。

まとめ:練馬区の墓じまいは専門家へご相談ください

行政書士 大塚博幸
緑豊かな練馬区での墓じまい・改葬は、都立霊園という広大な選択肢がある一方で、手続きや費用、親族との関係など、検討すべきことが多岐にわたります。


お墓じまいの専門家である大塚法務行政書士事務所は、練馬区を含む都内全域で数多くのサポート実績があります。お客様一人ひとりの状況に寄り添い、行政手続きの代行から新しい供養先の選定、費用のアドバイスまで、一貫してサポートします。


「何から始めればいいか分からない」という段階から、まずはお気軽にご相談ください。



大塚法務行政書士事務所(墓じまい・改葬・お墓の手続き専門の行政書士)

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墓じまい・改葬の実績

当事務所で行わせて頂いた墓じまい・改葬の実績は、こちらから

お墓じまい・改葬をご依頼されたお客様のアンケート

当事務所にご依頼頂いたお客様のアンケートはこちらから

【記事作成者】

大塚法務行政書士事務所 行政書士 大塚博幸


【 メディア掲載・著書・講演実績  】

・大塚法務行政書士事務所は、お墓に関する専門家として、これまで様々なメディアで取材を受け、記事掲載や講演を行ってまいりました。詳しくは、こちらからご覧ください。


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