
高層ビルが立ち並び、日本一の乗降客数を誇る新宿駅を中心に、常に変化を続ける新宿区。活気あふれる繁華街やオフィス街がある一方で、歴史ある神楽坂のような風情ある街並み、そして閑静な住宅街も広がっています。
こうした多様な顔を持つ新宿区では、お墓に対する考え方も時代とともに変わりつつあります。
「実家のお墓が遠方にあり、管理が大変」「お墓を継ぐ人がおらず、将来が不安」「多様なライフスタイルに合わせた新しい供養方法を検討したい」といったお悩みは、新宿区にお住まいの方々から多く寄せられています。
この記事は、新宿区にお住まいの方や、区内にお墓を持つ方が直面する墓じまい・改葬の悩みに寄り添い、具体的な手続きや費用、供養先について詳しく解説する専門家によるガイドです。
他の地域と同様、新宿区でも墓じまいが増加傾向にあります。その背景には、新宿区ならではの生活環境や社会構造の変化が深く関係しています。
新宿区は都内でも有数のビジネス街であり、多くの住民が多忙な日々を送っています。地方にある先祖代々のお墓を定期的に管理することは、時間的・金銭的な負担が大きく、現実的ではありません。また、高齢化が進み、遠方までのお墓参りに行くことが体力的に難しくなるケースも増えています。これらの理由から、管理が不要な供養方法への関心が高まっています。
少子化や核家族化が進む現代では、お墓を代々受け継ぐことが困難な家庭が増えています。新宿区では、「子どもに負担をかけたくない」と考える方が多く、自分の代でお墓を整理する「終活」の一環として、新宿区の墓じまいを決断するケースが目立ちます。
新宿区は隣接する豊島区に、都立雑司ヶ谷霊園という著名な霊園があります。都心からのアクセスが良く、民営に比べて費用が安価なため、墓じまいを後押しする要因となっています。
墓じまいの中心となるのは、法律に基づいた「改葬許可証」の取得です。手続きをスムーズに進めるためには、新宿区の墓じまいに精通した行政書士への相談も有効です。
新宿区の改葬許可申請は、新宿区役所(本庁舎)と特別出張所で行うことができます。
・窓口:新宿区 戸籍住民課 戸籍係(本庁舎1階9番窓口)
・住所: 〒160-8484 東京都新宿区歌舞伎町1丁目4番1号
・電話番号: 03-5273-3506(戸籍住民課 戸籍係)
・受付日時:月曜日~金曜日 8:30~17:00
(※火曜日は19:00まで延長されます。)
・アクセス:
・JR新宿駅東口より徒歩10分、都営大江戸線・東京メトロ副都心線「東新宿駅」から徒歩8分、東京メトロ丸ノ内線「新宿御苑前駅」から徒歩5分。
各特別出張所のアクセス・地図等の詳細は新宿区の施設案内ページからご覧ください。
・改葬許可申請書:新宿区役所の窓口またはウェブサイトで入手できます。遺骨1体につき1枚の申請書が必要になります。
新宿の改葬許可申請書は【改葬許可申請ページ(新宿区)】からダウンロードできます。
・使用許可証または受入証明書:新しい供養先が遺骨を受け入れることを証明する書類です。申請には原本が必要になります。
・埋葬証明書:現在の墓地の管理者が遺骨が埋葬されていることを証明する書類です。改葬許可申請書に証明欄があります。こちらに署名押印済の場合は、別途書類を用意する必要はありません。
改葬許可申請については【改葬許可申請書】取得・記入方法と必要書類 も参考にしてください。
申請者と改葬先の墓地使用者が異なる場合は、その使用者から承諾書または同意書もらう必要があります。新宿区のウェブサイトには承諾書等のひな型が用意されていませんので、任意の形式で作成する必要があります。
新宿のウエブサイトには郵送の申請に関することが記載されておりませんが、郵送申請も可能です。改葬許可申請書及び添付書類の原本、返信用封筒も併せて郵送します。使用許可書など返還が必要な書類は原本とコピーを併せて郵送し、原本還付を希望する旨を記載しておきましょう。また書類に不備があった場合のため、連絡先も忘れずに記載しておきましょう。
新宿区に隣接する都立 雑司ヶ谷霊園の墓じまい・改葬については【雑司ヶ谷霊園】墓じまい・改葬手続き代行 をご覧ください。
墓じまい・改葬の進め方については【お墓じまい】マニュアル・【改葬】(お墓の引越し)マニュアル をご覧ください。
新宿区での墓じまいの費用は、主に墓石撤去費用、お布施・離檀料、新しい供養先の費用の3つに分けられます。
・墓石撤去費用: 1㎡あたり10万〜20万円が目安ですが、都心部での作業性により変動します。
・お布施・離檀料: 閉眼供養のお布施は3万〜5万円程度が相場です。離檀料は必ず請求されるものではなく寺院や状況によって異なります(請求された場合、比較的、十数万円~数十万円程度が多く、中には数百万円を請求されるケースもあります)。
・新しい供養先の費用:
離檀料は法律で定められた費用ではありませんが、寺院との関係性や慣習によって求められることがあります。まずは感謝の気持ちを伝え、丁寧に話し合うことが大切です。もし金額の交渉に応じてもらえない場合は、国民(消費)生活センターや弁護士等に早めに相談することをお勧めします。
国民(消費)生活センターへの連絡先は、国民生活センターサイトの全国の消費生活センターページよりご確認頂けます。また消費者ホットライン(TEL:188番)で相談窓口の案内をしております。
離檀料に関するトラブルは【高額離檀料請求】墓じまい対処法でも詳しく解説しています。
新宿駅や四ツ谷駅などアクセスが良い納骨堂は、20万〜200万円程度の費用が一般的です。年間管理費の有無や個別の安置期間によっても費用が変動します。納骨堂選びのポイントは【納骨堂とは】選び方・費用・注意点 を解説 をご覧ください。
改葬許可申請は、現在お墓がある地方の自治体で行います。その後、新しい供養先である新宿区内の霊園で納骨となります。当事務所では、遠方の役所とのやり取りも含め、墓じまいに伴う全ての手続きを一貫してサポートいたします。
できます。手元供養と呼ばれ、宗教や形式にとらわれずに供養できます。ただし、将来的なことも考慮して、ご親族間で十分に話し合っておくことが大切です。手元供養の注意点は【手元供養】注意点と知っておくべきこと をご覧ください。
通常の場合、墓地使用者(祭祀主宰者)により手続きが可能ですが、兄弟、親族等に話をしないで勝手に進めた場合、後々、祭祀主宰者に対する争いに発展する可能性がありますので、事前に了解を得たうえで墓じまいを行う方が安心です。(状況によっては承諾書なども書面で残しておきましょう。)
お墓の承継問題については【お墓の承継トラブル】Q&A・事例と対策 をご覧ください。
新宿区内にも樹木葬を提供している寺院は複数あります。区外に目を向ければ、近隣の都立霊園にも樹林墓地などの選択肢があります。ご希望の条件に合わせて、複数の施設を比較検討することをおすすめします。
新宿区で樹木葬を検討する際は、以下の点を考慮すると良いでしょう。
樹木葬の詳しい選び方は【樹木葬】基礎知識・選び方 をご覧ください。
墓じまいは煩雑な手続きが多く、慣れない方が一人で進めるのは大変です。お墓の専門家である行政書士に依頼することで、書類作成から申請代行、関係者との連絡調整、費用のアドバイスまで、一貫したサポートを受けられます。
改葬の相談(代行)先の選び方は【改葬相談先】お墓の引越しはどこに頼む?選び方・費用 をご覧ください。
新宿区での墓じまい・改葬は、都心ならではの利便性を活かした新しい供養の形が広がる一方で、手続きや費用、ご親族との関係など、検討すべきことが多岐にわたります。
大塚法務行政書士事務所は、新宿区を含む都内全域で数多くの墓じまい・改葬をサポートしてきた実績があります。お客様一人ひとりの状況に寄り添い、行政手続きの代行から新しい供養先の選定、費用のアドバイスまで、一貫してサポートします。
「何から始めればよいのか分からない」という段階から、まずはお気軽に当事務所にご相談ください。
大塚法務行政書士事務所 行政書士 大塚博幸
【 メディア掲載・著書・講演実績 】
・大塚法務行政書士事務所は、お墓に関する専門家として、これまで様々なメディアで取材を受け、記事掲載や講演を行ってまいりました。詳しくは、こちらからご覧ください。
■ お問合せは こちらから ■
~ 大塚法務行政書士事務所 ~
東京都 葛飾区 新宿6-4-15-708
営業時間AM9:00~PM6:00
(土日祝日対応可)