納骨堂とは?選び方から注意点まで解説いたします。|大塚法務行政書士事務所(東京都)
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行政書士 大塚博幸
行政書士 大塚博幸

納骨堂の知っておきたい基礎知識

遺骨の埋葬先・近年人気のある納骨堂ですが、そもそも納骨堂とは?どの様なものを言うのか、納骨堂は、どの様に選べば良いのか?契約までの流れは?など、納骨堂の基礎知識を解説させて頂きます。

 

納骨堂の契約をお考えの方は、参考にご覧ください。

 

 

1. 納骨堂とは?

墓じまいを悩む女性
様々な意味がありますが、建物等の収容施設施設内に骨壺のままで埋蔵(収蔵)する施設を言います。(厳密には、地面より上の施設に納骨することを収蔵、地面より下の施設等に納骨する事を埋蔵と言います。)

 

民間主体の納骨堂では、永代供養を行っている場合が多く、契約時に必要な費用を支払い、その後の維持管理費等の費用が発生しない様になっております。

 

通常の場合、納骨時に遺骨の洗浄乾燥が義務付られておりますので、お墓じまいをして納骨堂へ改葬する場合等には、ご遺骨の洗浄乾燥を行い納骨することになります。(ご遺骨一体に付一万円~三万円程度)

 

一方、寺院等の運営する納骨では、内容が様々になっており、檀家になること、維持管理費を毎年払こと、などが条件になっている場合もあります。ですので、納骨堂への埋蔵(収蔵)をお考えの場合は、きちんと内容を確認してから契約をして下さい。

2. 納骨堂の永代供養について

永代供養を行う納骨堂が近年、非常に人気となっております。お墓の承継者がいない。お墓の事で子供に迷惑をかけたくない。などの理由によるものかと思われます。

 

しかし、納骨堂の永代供養について、皆様がわりとご存じない事が一つあります。

 

実際に永代供養と言いましても個別に埋蔵(収蔵)されている期限があり、その後、他の場所へ埋葬(合葬)されると言う事です。一般的な民間主体の多くが、この方式になっており、その期限は13回忌まで、33回忌まで、50回忌までなど様々です。(33回忌が一般的です。)

 

ですので、通常の場合は、永代に渡り同じ場所に供養されることでは有りませんので、契約書など確認してから契約する必要があります。

 

※維持管理費を毎年支払う納骨堂もあります。その場合は、維持管理費を支払っている期間は、同一の場所に埋葬(収蔵)されます。

3. 納骨堂の選び方

納骨堂
納骨堂を選ぶ理由として、1つは最初に維持管理費等の費用を支払い、その後の費用が発生しない点ではないでしょうか。

 

※その様な内容になっている納骨堂か?事前に確認しておく必要があります。(毎年、維持管理費が必要な場合もあります。)

 

都内近郊の納骨堂の特徴として、交通の便が良い場所にあるケースが多く、施設も清潔で利便性が非常に良いお墓と考えられます。ですので、まずは、どの様な場所が良いか?納骨堂の中から選択する必要があります。

 

希望の場所の納骨堂が決まりましたら、一度見学に行き、公共機関での交通の便、施設の清潔度や売店、トイレ、休憩所なども確認しておきましょう。特に問題が無い様であれば、どの様な契約内容になっているか、費用の総額はいくらになるのか?確認しておきます。

 

上記の確認が出来ましたら、運営会社の実績、信頼性、評判などもインターネットなどで調べておきましょう。状況が許すようであれば、他の埋蔵(収蔵)されている方などの意見も聞いてみるのも良いかと思います。又、参考に他の納骨堂なども見学し比較検討されることをお勧め致します。

 

一箇所では、何かと気づきずらい面が多く、他の納骨堂と比較することにより、冷静に判断する事が出来ます。

4. 納骨堂 選びで注意すること

指さしする夫婦
納骨堂選びで注意することは・・

  1. 運営会社の信頼性
  2. 費用の総額
  3. 契約内容

になります。この3つは、納骨堂を選ぶ際の大事な要因になります。

 

納骨堂の運営については、基本的には宗教法人がなっておりますが、実際には石材店等が主体になって管理していることがほとんどです。

 

ですので、運営している宗教法人と管理会社の両方を確認する必要があります。

 

※先日、あるテレビで無許可で運営していた納骨堂が問題となっておりました。直接、宗教法人が関与して行っていたようですが、今後も似た様なケースが出てくるのではないかと思います。

 

次に費用の総額になりますが、納骨堂に納骨する際には、納骨費用など別途請求される事がほとんどです。その他プレートに名前を刻む費用や会場使用料なども掛かります。

 

納骨堂の契約費用のみではなく、納骨するまでに総額幾ら掛かるのか?確認しておく事が大切です。

 

契約費が他より安くても、その他付随する費用が高ければ、結局、他の方が安かった。などと言う場合もありますので、総額いくらか?をきちんと伝えて貰いましょう。

 

逆に、その様な事がきちんと明示されない場合は、他の納骨堂を検討された方が良いのではないでしょうか?通常であれば、自社の費用の総額は把握しているものと考えられます。

 

最後に契約書になりますが、納骨期限や費用に関する事など具体的に明記されているのが当然と言えます。明記されていない場合、内容が不明確になり、後で言った言わないのトラブルに発展する可能性があります。

 

通常の場合、具体的な内容が記載された契約書が用意されており、事前に確認させてくれるはずです。この様な対応が出来ない場合は、何らかの問題があると考えて良いのではないでしょうか。

 

以上の3つの要件に問題が無ければ、ご家族と話し合われた上で決めても良いかと思います。

 

納骨堂の契約は、何度もある事ではありませんので、是非、数カ所の納骨堂を比較して決めてください。早々に決めてしまい、後で後悔しない様にして下さい。

5. 納骨堂契約までの流れ

説明する行政書士
納骨の契約までの流れについて整理して行きたいと思います。

(1)納骨堂の場所

何処の納骨堂にするか? まずは、希望の納骨堂を何箇所か決めておきます。ご高齢になっても、お参りに行きやすい様に、ご自宅の近くで交通の便が良い場所が理想と言えます。

(2)納骨堂の見学

希望の納骨堂を数カ所決めて、それぞれの見学にいきましょう。

 

その際に、職員の対応、施設の充実度、契約内容、費用の総額を確認します。直ぐに契約せずに一度、帰宅して冷静に考えてみましょう。

(3)納骨堂の調査

数カ所の納骨堂に見学に行き、その中から契約したいと思う納骨堂の評判を可能な限り調べて見ましょう。

 

インターネットなどで納骨堂や運営・管理会社の評判、実績、規模なども確認しておきましょう。

(4)契約

上記に問題がない場合は、一番ご希望に合う納骨堂と契約することになります。

 

ここで契約内容を再度確認し、疑問点などがあれば、契約前に確認してきおきましょう。又、納骨の期間や費用なども併せて確認しておきましょう。

(5)納骨

契約完了後に実際に納骨することになります。

 

いつから納骨が出来るのか?事前に確認し、納骨日は、ご住職や親族を お呼びするのか?考えておきましょう。

 

又、既存の墓地を墓じまいして納骨する場合は、墓じまい(お墓の撤去)、改葬手続、ご遺骨の洗浄乾燥期間などが必要になりますので、事前に準備をしておく必要があります。

6. 納骨堂が なぜ選ばれているのか?

近年、非常に人気のある納骨堂ですが、その理由としては、立地が良い、維持管理費等の費用が発生しない、永代供養なので、子供や親族に迷惑を掛けない。などの理由があります。

 

又、骨壺のまま納骨するので、何らかの理由により住居を移す場合に、ご遺骨も住居のそばに改葬することが可能です。仮に永代供養墓の合祀の場合、一度埋葬してしまうと、他の場所への改葬が不可能となります。

 

その他、お墓を建てるより費用が安く済むということも、人気の原因ではないでしょうか。

 

納骨堂に埋葬する費用としては、十数万円~百万円程度になりますが、お墓を建てる場合には、百万円程度~となりますので、お参りに行きやすく、費用も安いとなれば、人気があるのも納得出来ます。

 

※近年、お墓が売れずに納骨堂等の永代供養墓に人気が出てきた為、中には問題がある納骨堂もありますので、慎重に事を進める必要があります。

7. まとめ

パソコンを打つ行政書士
今まで、多くの納骨堂の埋蔵(収蔵)へ立ち会って来ました。

 

納骨堂と一言で言いましても、従来の寺院等にある納骨堂から、民間主体の近未来的な納骨堂まで様々です。

 

最近テレビなどでも納骨堂のCMを良く目にしますが、納骨堂と言えども、結局は、お墓を購入する事と意味は同じになります。一度契約をすると、その場所が お墓になり、毎年お参りに行く場所になります。ですので、契約される際には、将来に渡って行く事を念頭に決めて頂ければと思います。

 

追 記
少し前の話になりますが、経営破綻した納骨堂がニュースで取りあげられていました。納骨堂は人気がある為、納骨堂を建てる寺院・霊園等も多くなっております。しかし、建物等を維持・管理していくことは費用も掛かりますので、今後も経営破綻する納骨堂が発生する可能性が考えられます。

 

ですので、納骨堂を選ぶ際には、どこが運営、維持管理等を行っているのか?等を確認してから契約する必要性があるかと思います。上記、納骨堂では、遺骨の引取りを求めらた様ですので、同じ様にならない為には、契約は慎重に行って下さい。

 

 

 

 

 

 

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