
墓地の承継問題等によりお墓じまいをされる方が多くなっております。埋葬されていた遺骨は、そのまま放置出来ませんので、他の場所に改葬等を行う必要があります。
この改葬先の1つとして散骨を行われる方が多くなっております。
しかし、墓じまいをして散骨する場合、どの様に進めれば良いか?わかならい方も多いかと思います。(一般的には始めて行う事になりますので、わからなくて当然と言えます。)
実際に散骨を行うまで、どの様な流れで進めれば良いか?お墓の専門行政書士が解説させて頂きます。参考にご覧ください。
墓じまいから散骨までの流れについて解説させて頂きます。当事務所では、墓じまいから散骨業者の引渡しまでの手続き一式代行のご依頼を頂いておりますので、その経験をもとに解説させて頂きます。
墓じまいして散骨したい旨を墓地管理者に相談する事から始めます。墓地管理者は寺院の場合は、ご住職、霊園等の場合は管理事務所に伝える事になります。ここで墓地返還に関する届出等の書類を確認しておきます。又、費用も合せて確認しておきましょう。
寺院墓地の場合は、離檀する事になりますので散骨する理由も説明し、お布施等についても確認しておきましょう。
離檀する場合、寺院によっては離檀料を求められる場合もあります。石材店・散骨業者との契約前に確認しておきましょう。
墓地管理者の了解が得られましたら、墓石を撤去する石材店と契約を行います。寺院・霊園は指定石材店が決められている事が多く、その場合は、その石材店に依頼することになります。公営霊園の場合は、ご自身で石材店を選ぶ事になります。
ご自身で石材店を選ぶ場合は、数社の石材店から見積書を取得した方が、撤去相場が把握できます。
石材店により撤去金額に差が出る場合があります。1社からの見積書取得では高いか安いか?の判断も出来ません
散骨を行う業者を選びます。ネット等で検索しホームページで①実績件数、②料金表、③運営会社など確認しましょう。その中の数社に絞り、パンフレットを郵送してもらいましょう。届いたパンフレットの料金等を確認し、業者委託で散骨を行う。又は船に同乗して散骨を行う。のいずれかに決め、希望の条件の見積書を貰いましょう。
見積書の料金を確認した上で、一番良いと思われる散骨業者と契約をすることになります。(提出する書類も確認しておきましょう。)
散骨業者によりますが、埋葬されている遺骨を散骨する場合、埋葬証明書を求められる場合があります。埋葬証明書は、墓地管理者に証明(記名押印)して頂く必要があります。その様な場合、墓じまいの際にお願いできる様に準備しておきましょう。
石材店、散骨業者が決まりましたら、墓じまい日を決定します。
上記の方と連絡を取り墓じまいの日を決定します。当日、散骨業者に遺骨を引き渡す場合は、散骨業者の予定も確認しておきましょう。土日休日は、墓地管理者、石材店の予定が先まで埋まっている場合があります。土日休日に墓じまいを行う場合は早めに希望日を伝えておきましょう。
お盆・お彼岸、年末年始は、ご住職、石材店が忙しくなる時期です。この時期は、避けて墓じまいを行う方が良いかと思います。又、寺院によっては、この時期の墓じまいは断わられる場合もあります。
一般的には、閉眼供養(魂抜き)を行い、供養後にお墓を開けてご遺骨を取出します。取出しは、お墓の撤去を依頼する石材店にお願いすることになります。散骨業者にその場で引き渡す場合は、事前に日時を伝えておきましょう。(墓地返還に関する書類、離檀届等は、当日墓地管理者に提出しておきます。)
一度、ご遺骨を持ち帰る場合は、骨壺のまま又は、骨袋に移して持ち帰ります。骨壺は重量がありますので、公共の交通機関で移動する場合は、骨袋で持ち帰る方が良いかと思います。ちなみに骨袋は仏具店が購入するか、石材店にお願いして用意して貰います。値段は一枚千円程度になります。石材店によってはサービスしてくれる場合も。
お墓の撤去は、後日石材店により行われます。※石材店の支払いは、前払いと後払いの場合がありますので、事前に確認しておきましょう。
ご自身で散骨業者へ持ち込む、自宅まで引取りに来て貰う、郵パックで散骨業者へ郵送する、いずれかの方法で引渡しを行います。埋葬されていた遺骨は、散骨業者によって洗浄・乾燥・粉骨を行います。この期間は通常の場合、1週間~2週間程度になりますが、時期によっては1か月程度掛かる場合もあります。
埋葬されて日にちがあまり経過していない綺麗な遺骨の場合は、洗浄・乾燥を行わずに粉骨を行う場合もあります。粉骨のみを行う場合は、散骨業者に伝えておきましょう。
業者に委託して散骨を行う場合は、遺骨を引き渡した時点で完了となります。散骨後に業者から散骨証明書等が送られてきます。
船に同乗して散骨を行う場合は、洗浄乾燥後に日程を確認します。業者指定の場所に集合して数人の乗り合いで散骨を行うか、家族等で貸し切りで行う方もおります。費用は業者委託の散骨が一番安く4万円程度~、船に同乗する場合は10万円程度~になります。
料金は見積書等で事前に確認しておきましょう。
墓じまいから散骨をする場合の注意点について解説させて頂きます。
霊園墓地の場合、墓地返還届等の規定の手続きを行い墓じまいを行う事になりますが、寺院墓地の場合、所有する墓地の遺骨を全て散骨し、その後の埋葬予定もない場合は、寺院から離檀し墓地を更地に戻して返還する事になります。
ここで、離檀料等のお布施を要求される場合があります。又、お墓の撤去も一般的な墓地の場合、20万円~30万円程度掛かることになります。墓じまいの費用が幾ら掛かるのか?最初に確認した上で、散骨業者との契約を行われた方が良いかと思います。
もし、予想より高額な費用が掛かる場合、散骨を断念される方もいるかと思います。先に散骨業者と契約しキャンセルすることも二度手間になります。ですので、最初に墓じまいに掛かる費用を確認しておきましょう。
散骨の料金は基本的にはご遺骨1体の金額になります。船に同乗する場合も、船代+洗浄乾燥(1万円~3万円程度)+粉骨料金(2体目以降:1万円~3万円程度)が追加されることになります。先祖代々のお墓の場合、埋葬されている遺骨数が多い場合もあります。この様な場合、墓じまい費用+散骨料金の合計で幾ら掛かるのか?把握しておきましょう。
先祖代々のお墓でご遺骨が10体とした場合の費用額を参考に挙げさせて頂きます。尚、費用については相場価格になります。(※実際の状況・石材店・散骨業者により費用は異なります。)
・墓じまい費用=墓石撤去(25万円)+お布施(5万円)=30万円
・散骨費用(10体)=船代(15万円)+遺骨の洗浄乾燥✕10(2万円)+粉骨料金✕9(2万円)=53万円
合計=83万円となります。(※船代にご遺骨一体分の粉骨料金が通常含まれている為、粉骨料金は9体で計算。)
・墓じまい費用=墓石撤去(25万円)+お布施(5万円)=30万円
・散骨費用(10体)=委託散骨費(4万円)✕10=40万円(洗浄乾燥・粉骨代含む)
合計=70万円
高いとも思われる方、安いと思われるか、それぞれかと思いますが、最初に金額を把握しておかないと予算オーバになる可能性もあります。最初に予算の総額を決め、まずは墓じまいの費用を確認し、残りの額で散骨の形式を決められた方が良いのではないでしょうか。
どちらがからでも大丈夫ですが、まずは墓地管理者の了承を得た上で、見積書を取得して下さい。基本的には、墓じまい費用の総額を把握されてから散骨費用を決められた方が良いかと思います。
①業者に引き取りに来てもらう。②郵パックで郵送する。③業者に持参する。のいずれかになります。引取りに来て貰う場合は、別途料金が発生する場合があります。郵送する場合は、郵パックでの郵送になります。他の宅急便は、遺骨の郵送を行っておりませんのでご注意下さい。
石材店が散骨も引きうけている場合もありますが、非常に珍しいケースと言えます。又、墓じまいから散骨先の紹介まで行っている会社等もネット等で見かけますが、基本的には委託先を紹介されることになるかと思います。
それならば、ご自身で評判の良い石材店・散骨業者をされぞれ探された方が良いかと思います。
散骨業者によりますが、ご遺骨数が多い場合値引きするケースもある様です。事前に遺骨数を確認した上で、交渉されてみては如何でしょうか?
墓地返還に関する手続、石材店からの見積書取得、散骨業者のご紹介及び見積書の取得、ご遺骨の散骨業者への引渡し等、ご希望の範囲のサポートをさせて頂きます。
最初の打合せの段階で、墓じまいから散骨までの流れ、費用の相場、ご用意頂く物などのご説明させて頂きます。又、業者選びのアドバイスなどもさせて頂きます。
是非、当事務所にご相談下さい。当事務所は行政書士事務所ですので、第三者的立場からアドバイスをさせて頂きます。又は、散骨、永代供養墓のメリット・デメリットなどもお話させて頂きます。お墓の専門行政書士が対応致しますので、安心してご相談下さい。
ここまで、ご覧頂きまして有難うごいます。当事務所は、お墓に関する手続を専門に行っておりますが、近年、墓じまいされる方が非常に多くなっており、お陰様で日々ご相談を頂いてる状況です。
墓じまいを行った場合には、埋葬されている遺骨は他の永代供養墓等に改葬、又は、散骨等を行うことになりますので、墓じまいを行うまでに決めておく必要があります。もし、どの様に進めれば良いかわかならい?或は、1人では難しいのでサポートしてほしい。などの場合は、当事務所にお気軽にご相談下さい。
お墓の手続きを10年以上行ってきた経験をもとにアドバイスをさせて頂きます。相談だけでも大丈夫です。
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