
墓じまいを検討しているものの、「いつ行えば良いのか?」「何から考えれば良いのだろう?」と、決断を迷われている方は少なくありません。多くの方からご相談をいただく中で、その決断には様々な背景があることを知りました。
このページでは、墓じまいの最適な時期を見つけるためのヒント、手続き期間の目安、そして後悔しないために事前に考えておくべき重要なポイントについて、お墓専門の行政書士が分かりやすく解説します。あなたの墓じまいへの決断をサポートするため、ぜひご参考ください。
墓じまいを考え始めてから、実際に決断するまでには時間がかかるものです。しかし、先延ばしにすることで生じる問題もあります。
当事務所にご相談いただいた後、「墓じまい」の決断がつかず、しばらくそのままにされる方が多くいらっしゃいます。しかし、半年後や一年後に再度ご連絡を頂いた際にお話を伺うと、その間ずっと悩み続けていたとのことでした。
「いつか整理しなければ」と思っていても、ご自身が元気なうちに行わないと、結局できなくなってしまうことがあります。墓じまいは、手続きに時間も労力もかかるため、体調が悪くなってからでは、気持ち的にも進められなくなる可能性が高いです。
ですので、「墓じまいをしたい」と考えられたら、先延ばしせずに早めに行動を起こすことが、後々の気持ちの負担を軽減することに繋がるのではないでしょうか。墓じまいから改葬が終わった際に、「これでホッとした、もっと早くしていれば良かった」と話される方がほとんどです。
墓じまいを行う時期に法的な期限はありませんが、いくつかの考慮点があります。
墓じまいは、お墓を撤去して更地に戻すまでが完了ではなく、寺院への墓地返還届の提出、離檀、ご住職による閉眼供養、ご遺骨の取り出しといった一連の手続きを指します。ご遺骨を取り出した時点で、寺院との関係性という点では「墓じまい完了」と考えることができます。
墓じまいの時期を検討する際には、同時にその後の遺骨の行方や費用についても考えておく必要があります。
墓じまいを行った後、埋葬されていたご遺骨をどのように供養するかは非常に重要です。ご相談いただくケースの中には、ご両親の遺骨は新しい納骨堂に移したいが、それ以外の先祖代々の遺骨をどうすれば良いか悩む、というお声も多く聞かれます。
遺骨の埋葬は、必ず認められた霊園等で行う必要があり、勝手な場所に廃棄することは違法行為に該当する可能性があります。主な選択肢としては、新しいお墓や供養先(永代供養墓、納骨堂、樹木葬など)への改葬、または散骨が挙げられます。特に、納骨堂などスペースに限りがある場所へ改葬する場合は、何体まで埋葬可能か、骨壺のままか骨袋に移し替える必要があるかなども確認しましょう。
→ 墓じまい後の遺骨の処理・処分方法については、【墓じまい後】遺骨の処理・処分方法 をご覧ください。
→ 改葬先の選び方については、【改葬先】選び方と失敗しない注意点 をご覧ください。
墓じまいには、墓石の撤去費用、閉眼供養のお布施、改葬先への費用、行政手続き費用など、様々な費用が発生します。特に先祖代々のお墓で埋葬されている遺骨の数が多い場合、その後の供養方法によっては費用が高額になることもあります。
例えば、寺院の永代供養墓に改葬する場合、遺骨一体につき、おおよそ数万円から数十万円程度の費用がかかることもあり、遺骨が多数の場合は合計で高額になる可能性もあります。そのため、墓じまいを検討する際は、これらの費用を事前に把握し、ご家族間でよく話し合ってから決断することが大切です。
→ 墓じまい費用に関する詳細については、【墓じまい費用】安く抑える方法と相場 や【墓じまい費用】誰が負担?相場・内訳と話し合い をご覧ください。
当事務所に墓じまいをご依頼いただく方は、60代から80代の方が多く、遠方のお墓の墓じまいと自宅近くへの改葬(永代供養墓や納骨堂など)を希望される傾向にあります。都内の寺院墓地を墓じまいし、民営霊園へ改葬される方もいらっしゃいます。
体調が良い方もいれば、体調を崩されている方も様々ですが、「このままでは無縁墓になってしまう」という懸念から、気候の穏やかな春や秋を選んで墓じまいをされています。改葬先が遠方の場合や体調が思わしくない場合は、当事務所がご納骨まで代行するケースが多いですが、近郊で体調の良い方はご自身で納骨に立ち会われることもあります。
墓じまいを終えられた方からは、「長年考えていたことが終わってスッキリした」「これで一つ整理できた」「永代供養墓だから子供に迷惑をかけずに済む」といった満足の声がほとんどです。これは、墓じまいが単なる手続きではなく、「終活」の一環として心の整理に繋がる大きな節目であることを示しています。
墓じまいに法的な期限はありませんが、実際に行うには時間と費用がかかる上、寺院への墓地返還手続き、自治体への改葬許可申請、供養の立ち会いなど、多岐にわたる作業が発生します。
ご自身の体調が悪くなってからでは、精神的にも肉体的にも墓じまいを進めることが難しくなる可能性があり、結果として「心残り」となってしまうことも少なくありません。
これらの点を考慮すると、墓じまいを「したい」と思った時こそが、最適なタイミングであると言えるでしょう。実際に手続きを終えた方の多くが「早めにして良かった」と満足されています。
大塚法務行政書士事務所では、お墓に関する専門知識と豊富な経験を活かし、墓じまいの時期に関するご相談から、手続き全般、改葬先のご案内まで、お客様のご希望に沿った最適なサポートを提供いたします。お一人で悩まず、お気軽にお問い合わせください。
大塚法務行政書士事務所 行政書士 大塚博幸
【 メディア掲載・著書・講演実績 】
・大塚法務行政書士事務所は、お墓に関する専門家として、これまで様々なメディアで取材を受け、記事掲載や講演を行ってまいりました。詳しくは、こちらからご覧ください。
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