・墓じまいで注意することは、①スムーズに墓じまいを行うこと。②費用を抑えること。に尽きるかと思います。寺院墓地の場合、通常檀家となっている為、墓じまいの際には離檀する必要もあります。
お布施等についても、どの程度お渡しすれば良いか?わからずに何かと戸惑う方も多いのでは、ないでしょうか?
ここでは、墓じまいをスムーズに行う方法とその費用について解説いたします。
最初に「日頃から お寺との付き合いは、うまく出来ているか?」一度考えてみて下さい。良い付き合いが出来ていれば、「墓じまい」も比較的スムーズに行える可能性が高くなります。
お寺のご住職と話したことがない。、ご住職の顔もわからない。このような場合、ご住職の人柄も わかりません。お寺のご住職と言いましても人柄は様々です。ご住職の人柄や性格もわからない場合は、特に話し方を丁寧にして下さい。
いきなり電話で一方的に墓じまいを告げるのは、あまり良くないケースと言えます。ご住職には「今までお墓をお守りしてきた。」 という気持ちがあります。それを電話一本で「来もしないで終わらせるのか?」と思われる住職もおります。
このような場合には、「承継者がいないので、お墓じまいについて 一度相談させて頂きたいのですが?」、「お墓が遠方なので、今のうちに墓じまいをして、お墓を整理したいと思っているのですが?」等の話をされて「一度お伺いしてご住職に相談したい。」と話された方が良いかと思います。
お会いする時には、菓子折りの一つも持参し「今回は、墓じまいについての ご相談なのですが、今、〇〇〇〇〇と思っており、どの様にすれば良いでしょうかか?」と話をされてみたら如何でしょうか?
ここで、ご住職から色々な お話がでるかと思います。
「墓じまい」の了承を得られれば、具体的な進め方や費用(お布施等)も、この際に確認しておきましょう。特に問題がないようであれば、指定石材店等の有無等の確認を行い「墓じまい」を進めて行きます。
その際には、「一度、家族と相談させて下さい。」と持ち帰られたほうが良いかと思います。一度ご住職と揉めてしまうと「墓じまい」が進まなくなる可能性があります。ですので、その場で言い争いをせずに一度持ち帰り ご家族と相談してみましょう。
ご家族と相談をされ、このぐらいならば、お布施として お渡しできるという範囲が決まれば、その額を理由とともに、改めてご住職に相談してみましょう。「自分たちの生活もあり、収入的にも余裕がない。」など、ご自身の お気持ちを正直に お話してみましょう。
これでも、費用が下がらない場合は、「墓じまいをあきらめるか?」、「法的手段等により墓じまいを行うか?」になりますが、この場合は、専門家等に一度 ご相談された方が良いかと思います。(国民生活センター、消費生活センターに相談する方法もあります。)
しかし、そこまでのケースは滅多にありません。通常の場合には、誠意を持って お話をされれば、問題なく「墓じまい」が出来る場合が ほとんどです。
「墓じまい」を決意したが色々なことを考えてしまい、 ずっと悩んでいる方もおります。しかし、一つ一つ進めてみなければ、わからないのです。まずは、ご住職に相談し費用や手続などを確認するのが最初です。
相談した結果、高額なお布施等の話が出た場合は、そこでまた考えるしかありません。最初から色々考えるより、ご住職に言われたことが 対応可能かどうか?考えて行きましょう。ご自身が思っているより費用が掛からずに「墓じまい」が出来る場合も多くありますので、「墓じまい」をお考えでしたら、まずは進めてみる事が大切です。
お墓の撤去費用など、「墓じまい」には、いろいろな費用が発生いたします。
①お墓の撤去費用 ②お寺のお布施 ③遺骨の埋葬先の費用(永代供養墓、納骨堂等)④ご遺骨の出骨・埋葬費 ⑤ご遺骨運搬費など。
必ず必要になるのが、「お墓の撤去費用」です。こちらは、事前に石材店から見積書を取得することで金額がわかります。1社ではなく、数社から見積書を取ることにより、撤去費用の相場がわかります。
金額に差が無ければ、一番対応が良い信頼出来そうな石材店を選びましょう。墓じまい後の 遺骨の埋葬先については、新たにお墓を購入する場合や永代供養墓、納骨堂、散骨等、どれを選択するかにより、費用の総額がことなります。
大きく掛かる費用としては、この2つになりますが、離檀料(お布施)も請求される場合があります。もし離檀料を請求された場合、10万程度~50万円程度が比較的多いかと思います(※例外もあります数百万円~)。特に離檀料を請求されない場合でも、お寺にお世話になったお礼として閉眼供養の際に3万~5万程度お渡しするのが一般的です。
墓じまいの費用総額として幾らぐらいまで可能なのか?最初に可能な金額を大枠で決めておきましょう。そして、お寺のお布施、お墓の撤去費等を差し引いた上で、残金を遺骨の埋葬先へ充てられた方が良いかと思います。
埋葬先の霊園等の契約は、数万円~数百万円以上、ご希望により様々な選択が可能です。もし霊園等へのお墓費用を先に支払ってしまうと、その他の費用が予想以上に掛かった場合、予算オーバーとなってしまいます。ですので最初に費用の総額を決め墓じまい等に掛かる費用を差し引き、その残りを埋葬先の費用に充てましょう。
上記のことに注意して、後悔しない「墓じまい」をして頂ければと思います。
今回は、墓じまいの注意点について解説させて頂きました。お客様の話をお聞きしていると色々と悪い方へと考えられる方もおります。しかし、いくら考えても相手があることですから、こちらは、すべき事をきちんと行い相手方に確認するしかないのです。
きちんとすべき事とは誠意をもって説明し、丁寧な対応を心がけることになります。この様な対応が出来ない場合は、話の本筋に入る前に相手方に不快感を持たれる可能性もあります。
ご住職も人です。一度反対の立場になって考えて見て下さい。お墓を長年に渡り、維持・管理してきたのに、いきなり理由もつげずに墓じまいすると言われたらどう思いますか?ですので、まずは、余計な事で揉めない様に筋を通した上で、墓じまいの話をしてみて下さい。
丁寧な話し方が出来れば、ご住職からどの様に進めれば良いか、離檀手続や費用の話が聞けるはずです。後は、確認した内容を実行して行けば、墓じまいがスムーズに完了するかと思います。
お墓じまいは何度も行われることは通常ありません。始めて行われる方がほとんどだと思います。ですので、何から始めて良いか?わからないことも多いかと思います。
その様な場合は、第三者的立場からアドバイスできる当事務所にご相談してみて下さい。
どの様に進めれば良いか?、費用の相場は?、お布施はいくら?などお客様のご質問にお答えさせて頂きます。相談だけでも大丈夫ですのでお気軽にお問合せ下さい。
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